<<ブリクソン(Brixon)爆発放散用安全ラッチ>>
I. ブリクソン安全ラッチ
ブリクソン安全ラッチの用途は、内部で爆発が起こった時に排気し、普通の状態では熱、ガスが漏れないように確実に密閉することです。ブリクソン安全ラッチは、防爆ドアラッチとしてFactory Mutual基準(1978年刊、Factory Mutual承認案内のP.155)で承認されております。
製品には多種類のモデルがあり、又、特殊用途に適した多くのモデルを取り備えておりますので機種選定に際し何かご不明の点がありましたら弊社へお問い合わせ下さい。
II. 取付
1.ラッチ解放圧
取付前に解放圧の調整を行ってください。この解放圧の設定は、管体等の内圧が平常運転時より少し超えた場合にラッチが解放するようセットして下さい。
尚、放散面積及び放散開放圧力の設定に就きましては、“産業安全研究所安全資料”(粉塵爆発に対する圧力放散設備)労働省産業安全研究所発刊(1975年刊、松田東栄、内藤道夫共著)をご参照下さい。
2.調整
ブリクソン安全ラッチは全機種ラッチ後部の調整ネジを回して解放設定値を広範囲に調整できます。 調整はまずラッチをクローズの位置にセットして行ってください。調整ネジ(Adjustment screw)を左回りに回して一番ゆるくします。この時角ナットがボールピンからはずれない様にして下さい。下の表を参考にして調整ネジを半回転づつ回し設定値に調整します。
(例)4番を108ポンドに設定する場合は、調整ネジ(Adjustment screw)半回転を10回回して下さい。(58 + (10 x 4.94)) = 108
ラッチ取得後の調整に就いては、調整ネジ(Adjustment screw)をいっぱいに締めた状態から左回りに回転させ設定値をセットして下さい。ご要望があれば、有料で工場にて調整することもできます。
型番 |
解放圧 |
圧力/回転 |
圧力変化/1/2回転 |
最大調整回転数 |
|
最低 |
最高 |
||||
No.1 |
3.9ポンド(1.8kg) |
17ポンド(7.7kg) |
1.46ポンド(0.6kg) |
0.73ポンド(0.3kg) |
9 |
No.2 |
10ポンド(4.5kg) |
37ポンド(16.8kg) |
1.86ポンド(0.8kg) |
0.93ポンド(0.4kg) |
16 |
No.3 |
43ポンド(19.5kg) |
180ポンド(81.6kg) |
5.96ポンド(2.7kg) |
2.98ポンド(1.35kg) |
22.5 |
No.4 |
58ポンド(26.3kg) |
285ポンド(129.3kg) |
9.87ポンド(4.4kg) |
4.94ポンド(2.2kg) |
22.5 |
(注) ストライク(Strike)の位置、ガスケットの圧縮量、スプリングの製造差異あるいは摩擦等の関係で正確な調整はできませんので上の表は参考として使って下さい。ただし解放圧が臨界値の場合は圧力を直接測定し、より正確な値を出して下さい。推定差異は+/-2回転です。
3.取付
ラッチとストライク(Strike)は、各々の中心が一直線になるよう、又その直線がドア枠の線と直角になるように、しっかりと取り付けなければなりません。ラッチとストライクハウジングの間隔は次のようにして下さい。
No.1, 1/16”+/-1/32”
No.2, 3, 4, 1/8” +/- 1/16”
調整、取付後ラッチが正しく作動するかテストし、次のことを確認して下さい。ドアを開くとローラーがラッチのカム(Cam)を完全にオープンの位置にし、又ドアを閉じるとそのカム(Cam)がローラーに接触し、クローズの位置になります。この確認を怠るとラッチとストライク(Strike)が正常の位置でかみ合わず、ドアが閉じずにはね返ることがあります。
これは、ラッチとストライクが正規の位置にセットされていない場合にも起こります。ヒンジはがんじょうなものを選び、ドアのガタによってストライク(Strike)とラッチの正しい位置がずれないよう、しっかりと取付けて下さい。加えて、ストライク(Strike)の取付は、ドアが閉じる時に曲がったり、歪んだりしない様にがんじょうにしなければなりません。
ラッチ、ストライク(Strike)、ハウジング及びヒンジ各々の取付けを確実にしないと下図の様にラッチが誤った位置に閉じることがあります。
III. 操作法と保守
1.操作法
ブリクソン性ラッチの操作はトグルスイッチと同様の方法により行ってください。ドアとラッチがクローズの位置の時は、ある一定の圧がスプリングに加わらない限り、カムはオープンの位置にならずドアは閉じた状態のままです。カムがオープンの位置になるとドアは自由に開きます。ドアを閉じる時には逆のことが言えます。
操作時に必要な力は、ラッチの解放圧設定値によって変化します(II-3の項参照)のでラッチの解放圧を高めるに従い、又、ラッチのサイズが大きい程、大きな力を必要とします。No.3及び、No.4ラッチを取付けたドアを閉じる時は、次の手順で行って下さい。ドアを閉じる直前にハンドルを手前に引く事です。つまり閉じようとするドアハンドルを直前で手前に引っぱり、それからハンドルを押してドアを閉じて下さい。ハンドルを手前に引くとカムはオープン位置になるはずです。もしドアが開いている時、何らかの理由でカムがクローズの位置にある場合には、ラッチあるいはその取付けに問題があるので、ドアはラッチングできずはねられて開いたままになります。
爆発が生じ、室内圧にあらかじめセットしたラッチ開放圧に達するとラッチが解放しますが、ラッチ・ドア機構における慣性により、ドアの解放は内圧が解放値に達した時点より多少遅れて起こります。
これはかなりの圧力増加につながりますが、その程度は管体のサイズ、ラッチタイプ、爆発物及び当該時間差により変化します。
最大爆発力の時はラッチの効果が減少しますが、たいていの爆発は最大に達しない範囲で起こります。
操作手順と注意事項
① ドアを乱暴に閉めることはやめて下さい。乱暴に綴じると、しっかりラッチしないことがあり、又、ドアが閉じずにはね返ってくることがあります。
② ドアの開閉がスムーズに行くよう、ドアの囲りを整理しておいて下さい。
③ ラッチとハンドルの操作部分をきれいにしておいて下さい。特に成層カム、ストライクのローラーは念入りに掃除して下さい。
2.保守
ラッチは爆発を誘引する圧力を排気する特徴を持ちます。したがってサビ又は異物の付着によりそのメカニズムに悪影響を及ぼしていないことを定期的に試験しなければなりません。通常の捜査状況下では、6か月毎に成層カムのベアリングピンに軽油(SAE10-30)をさして下さい。No.3及びNo.4型のラッチに関してはハンドルのセットスクリューを十分締めて下さい。又、No.3型のラッチのカムの前面にあるキャップスクリューを十分に締めて下さい。
(標準モデルにおいては)屋外使用及び腐食性の高い所での使用は奨めておりません。スチール製ラッチ(室内用途仕様)は、サビが生じ、それが固まってロックの状態になります。従って爆発時にも開かないということになります。当該条件下で(標準モデル)使用している場合は、直ちにラッチのモデルを交換するか又は修正を行って下さい。
ステンレス・スチール及び真ちゅうの部品も取り揃えております。
(注)使用上の注意事項
a.成層カムが完全にかみ合う程の十分な力でドアを閉めないとドアがはね返って閉じません。
b.何らかの理由で、ドアが開いている時にカムが閉鎖の位置にある場合、ドアははね返ってラッチングできません。これはストライクとラッチ・ボディの位置関係が一直線になっていない場合、又はNo.3及び4の場合に限りますが、ハンドルの付け方がゆるい場合には“開の状態”の時に、何らかの原因でカムが何かにぶつかったり回転したりすることにより起こる場合があります。
c.ドアを乱暴に閉めると、ドアがはね返って危険なことがありますからドアを閉じる時は必ず体の手前で押して下さい。ラッチのサイズや取付け位置によっては危険の生じることがありますのでこの事を厳守して下さい。
d.サイズの大きい鋳物の場合は、確実に取付けないと、落下したり、ドアの内側にあたったりしてドアが突然解放することがあります。
e.爆発の際は、ドアは何の前ぶれもなくパッと開きますので、ドアの開く範囲を危険区域として赤でマークしておいて下さい。
f.ちょうつがいを選ぶときは最新の注意を払って下さい。最大内圧に耐える程強力でないと、ドアは飛び出すことになります。
g.ラッチは、実用的に最も低い値に設定して下さい。NFPAは30ポンド/ft2を最大圧とするようすすめておりますし、又FM基準では50ポンド/ft2となっております。
h.鋳鉄は本来もろいもので高負荷をかけると割れて破片が飛びちる可能性がありますが、よほど厳しい状況で使用しない限り、こういう事はおこりません。
フレックスソフトシール弁の特長
① 材質は、ダクタイル鋳鉄・鋳鋼・ステンレス製です。
② 弁体はクサビ式で2枚弁組合せのため弁箱(本体)シートに自在に密着します。尚、弁体及び弁棒は全てステンレス製です。
③ 弁体にテフロンシートをはめ込み気密性を高めると同時に摺動トルクも少なく又、カジリ等の現象も無くなります。
④ 弁体のクサビ角度は普通6度勾配ですが本弁は8度勾配で製作していますのでテフロンシートの摺動する距離が短くシール面の損傷が少なく長期使用に適しています。
⑤ メンテナンスを考慮して製作しておりますので、テフロンシートなど部品交換が容易です。
⑥ 弁開閉トルクを小さくする為、弁棒鍔の上下に特殊なスラストリングを組み込んでいます。
⑦ 呼び径 250A 以上はスラスト玉軸受を使用しています。
⑧ 本弁は、火災でソフトシートが焼失しても金属シートでバルブのシール能力が保てる様ファイアーセーフ構造で設計されています。
規格・基準
JPI 7S-15 バルブ工業用フランジ
JPI 7S-46 鋳鋼製フランジ型バルブ
JIS B2220 JIS 10K 陸用鋳鋼バルブ
JIS B2239 JIS 10K 陸用鋳鉄バルブ
JIS F7364 JIS 10K 舶用鋳鉄バルブ
アスタム株式会社
エヌビーエスエンジニアリング株式会社
ウツエバルブ株式会社
株式会社大鳥製作所
小沢物産株式会社
株式会社オーケーエム
株式会社オーバル
岸上バルブ株式会社
株式会社キッツ
株式会社昌立製作所
大同工機株式会社
株式会社巴バルブ
株式会社中村バルブ製作所
新倉工業株式会社
日本工装株式会社
日本ダイヤバルブ株式会社
日本エマソン株式会社
ハイウエー緑化建設株式会社
畑中特殊バルブ工業株式会社
日の本辨工業株式会社
Brixon Manufacturing Inc.
株式会社ベン
ワシノ機器株式会社
株式会社ワダトク
50音順(敬称略)